子どもを持つということ

私は2025年の3月に、第一子を出産しました。
子どもが欲しいと願っていた気持ちが、叶ったかたちです。

「子どもがいるとキャリアが止まる」
「自由な時間がなくなる」
「子どもを持たない人生も、もっと認められるべきだ」
「経済的な負担が増える」

そんな言葉を耳にすることが、この数年で一気に増えたように感じます。

子どもを持つかどうかに、正解や優劣はないと思います。
人生の優先順位、結婚や仕事のタイミング、パートナーとの関係性、経済的な事情、体調やライフステージなど、背景は人それぞれです。

ただ、子どもを持つことに対するネガティブな声がある中で、
自分がなぜ「子どもを持ちたい」と思ったのかを、改めて言葉にしておきたいと思いました。


思い返すと、子どもを持ちたいという気持ちは昔からありました。
兄弟が四人いる家庭で育ち、にぎやかに過ごすことの多い環境でした。
だから、小学生の頃には母親に自分を重ね、
「20代前半のうちには結婚して、子どもを育てるんだろうな」と思っていた記憶があります。


しかし、社会人になると状況も気持ちも、そう単純ではありませんでした。

大学を卒業して大学院に進み、社会に出たのは24歳。
そこからは、仕事に打ち込む日々が続き、
「家族を持つ」というイメージは少しずつ遠のいていきました。

資格も取りたいし、転職もしたい。

しかも、自分のペースで過ごす生活も心地よくて、
子どもがいない人生も自分らしい選択かもしれないと思った時期もありました。

そんな中で、ずっと頭の片隅にあった価値観や声がありました。

「子どもができると、自分が一番じゃなくなるよ」
「価値観ががらっと変わるよ」

どちらも、子どもを育てている周囲の人たちから聞いた言葉です。

自分の価値観が揺れたり、思い通りにならない日々が続いたとしても、「それでも子どもは愛おしい」と語る人が多くいます。

私も、そんなふうに感じられる日々を経験してみたいと思ったのです。

今自分のやりたいことを優先して、子どもをもつことを後回しにしてしまうと、後からその選択を後悔するかもしれません。
そんな気持ちも、私の背中を押しました。


これからの暮らしは、これまでのように自分の思い通りに、計画通りに、とはいかないかもしれません。
実際、働き方の悩みや、経済的な不安もあります。

でも、「自分でこの選択をした」ということが、今後の私を支えてくれると思います。

子どもが生まれてから、数か月しか経っていませんが、
その存在が、私にとってかけがえのない力になっています。

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By Yuna Suemune

本サイトの運営者。鉄道業界での建築設計、外資系メーカーでの営業・マーケティング業務を経て、家庭と仕事とのバランスを考慮し現在は正社員としての働き方をお休み中。得意なレイアウトデザインと一級建築士の資格を活かして、個人事業主として教材や資料制作などの仕事を行う。2025年1月に里帰り出産も兼ねて地元九州に移住し、3月に第一子を出産。福岡の自宅で仕事をしながら子育てに奮闘中。

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