いつもお読みくださいまして、ありがとうございます。キャリアコンサルタントの三橋久美子です。
前回のブログでご紹介した「主婦業のリアルディスクリプション」。
そこには、日々の主婦業が細かく整理された業務内容や、それに伴うスキル・経験が並んでいます。
でも、そのページを開いた瞬間、こう感じた方もいるかもしれません。
「これ、全部できていない…」
「私なんてまだまだだ…」
実はそれは、あなただけではありません。
「できていない自分を責めるためのもの」ではなく、「自分の経験や強みを見つけるための道しるべ」なのです。

“できていない”はマイナスではなく伸びしろ
ジョブディスクリプションにある項目は、家庭運営に関わるあらゆる業務を網羅的に並べたものです。
全部やっている人は、ごくわずか。もし全部やっていたら、それはもう“プロ中のプロ”です。
だからこそ、この表はチェックリストではなく参考地図として見てください。
「ここは通ったことがある」「ここはまだ未経験」という地図上の位置を知るだけでOKです。
「できていない」と感じるところは、裏を返せばこれから経験や学びで身につけられる部分です。
たとえば…
- 栄養管理が苦手 → 要件分析力を磨くチャンス
- 家計管理が苦手 → 数字管理力やコスト意識を伸ばす余地あり
- PTA活動をしていない → 関係構築力や交渉力を新たに培える可能性
職務経歴書や自己PRでも、「これまでできたこと」だけでなく「これから伸ばしたいこと」を伝えることは、むしろ前向きな印象を与えます。
自己効力感が“やってみよう”を支える
キャリア形成の土台になるのが自己効力感です。
これは「自分はこの行動をうまくやり遂げられる」という感覚のこと。
心理学者バンデューラによれば、自己効力感を高める方法は大きく4つあります。
- 過去の成功体験を思い出す
- 似た立場の人の成功を見る
- 周囲からの励ましやサポートを受ける
- 小さな成功を積み重ねる
今回のディスクリプション活用は、この1番と4番を同時に行える方法です。
できたことを確認し(過去の成功)、今からできそうなことを一つ選び(小さな成功)、行動につなげていきましょう。

まずは“できていること”を拾い上げる
スタート地点は、できていない部分の穴埋めではなく、できている部分の発掘です。
- 当たり前にやっている家事
- 家族や周囲から「助かっている」と言われたこと
- 自分なりに工夫していること
これらをまずは書き出し、「すでに持っている力」として認識します。
そのうえで、「やってみたいこと」「学びたいこと」を加えていくと、自分の成長の道筋が自然と見えてきます。
まとめ
ジョブディスクリプションは、あなたの不足を責めるチェックリストではなく、経験や強みを見つけるための道しるべです。
全部できていなくて当然。
できていることを拾い、やってみたいことを加えることで、自己効力感は着実に高まります。
未来に向けて、「やってみたいこと」「学びたいこと」を見つけ、新しいあなたに出会うための地図にしてくださいね。
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