第4回ゲスト エスカランテ クリエル 純さん

【キャリアがないというコンプレックスを超えて、48歳で外資系企業APAC人事責任者に】

キャリアブレイクからの復職、その後のキャリアに関するインタビュー。

第4回のゲストは、【エスカランテ クリエル 純さん】です。(以下、純)

まず、純さんの第一声が印象的でした。

「皆さんはベースとなるキャリア(正社員の職歴)があって、諸事情でキャリアブレイク、その後、復職という道を辿っていますが、私はキャリアゼロからの40歳スタート。キャリアがないことがコンプレックスでした。」

—– 大学4年の時、時代は就職氷河期真っ只中。就職活動を断念し、当時アルバイト勤務していた飲食業で非正規雇用として入社する道を選択。その後、結婚、出産のライフステージを迎え、27歳の時に専業主婦から復職を決意。派遣社員として勤務する傍ら、ネイルの勉強をする等、手に職を付けることにも挑戦する。39歳で初めて正社員として外資出版会社に就職。そこで人事という職に出会い、48歳の時にZespri International JapanのAPAC人事責任者に就任する。

新卒採用への挑戦を断念した理由を聞かせてください。

純:表向きはやりたい事を見つける為と言っていましたが、突き詰めると自分に自信がなかったのだと思います。大学進学で上京。都会の人たちのパワーに圧倒されてカルチャーショックを受けた自分がいました。東京の生活は楽しかったし、夢もありましたが、優秀な友人たちが就職活動に苦戦する姿を見たら、これ以上、自己評価を下げるわけにはいかない、自分には無理だと思いました。

飲食業で勤務する中で、次のステップを考えたのはいつですか。

純:就職氷河期の雪解けを待っていたのですが、2年後、第一子を授かりました。当時は非正規雇用でしたので育休はなく、専業主婦の道を選びました。そこから3年間のキャリアブレイクを経て、復職を決意しました。当時、私は27歳。子供との時間は愛おしかったけれど、社会から取り残されているような焦りと孤独を感じることがありました。派遣社員として事務職で復職し、一方で、手に職を付けようとネイルの学校に通ったりもしました。

正社員として就職したのはいつですか。

純:39歳の時。40歳目前にして人生初の正社員です。転職エージェント経由で、外資出版社に入社しました。その企業に9年勤め、ここが人事という職種との出会いとなりました。

外資出版社では人事として入社したのですか。

純:最初は総務として入社しましたが、人事も兼務していました。入社6年目に日本支社に人事部門を置こうという動きがあり、人事部長レベルのポジションで社内公募がありました。自分にはスキルと経験が足りず、挑戦は正直怖かったのですが、今、応募しなかったら後悔する、ダメでも失うものはないと思って応募しました。残念ながら、その時はこの機会を獲得できなかったのですが、後に前任者の退職に伴い、このポジションがまた私のところに巡ってきたのです。

純さんにとって、人事の仕事とは?

純:ずっと自分の中でのコンプレックスは、キャリアがないことでしたが、振り返ってみると子育ても自分のキャリアの一つだと感じるようになりました。人事という仕事柄、管理職の方々と話す機会が多いのですが、『マネージャー職って子育てと一緒だよね』と言う話で盛り上がることがあります。従業員一人一人がどのタイミングで最大限の力を発揮できるかを見出すには、その人への興味、関心、責任がないとできない、それはある意味、子育てと同じだと思います。

30-40代の読者へのメッセージ

純:キャリアがないと焦りを感じている人もいると思いますが、今できることを懸命に取り組んでいれば、振り返った時にしっかり道ができていることに気付くと思います。渦中にいる時は遠回りや道草だと思っても、実はそれが自分のメインロードに繋がっている。社会において多様性が重要と言われていますが、個人も多様であっていいと思います。迷い模索する中で道ができていくから、焦らなくてもいい。自分を責めたりする時もあるけれど、人生に正解はないので、開き直ることが必要な時もある気がします。悩んでいた時を愛おしく思える時が必ず来ると思います。

インタビューを終えて

現職APAC人事責任者として素晴らしい経歴を持つ純さんが、キャリアへのコンプレックスと格闘していたとは想像もしませんでした。一見、順調にキャリア形成しているように見える人も葛藤を抱えながら進んでいます。子育てを通じて自信を取り戻していったと語る純さん。一つ一つを乗り越えた経験が自信に繋がり、良い意味で状況を冷静に俯瞰して見られるスキルへと繋がっていくと感じます。純さん、ありがとうございました!

同世代と言うこともあり共感の連続。同志のような仲間の存在に感謝です。

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