第6回ゲスト 小崎亜依子さん

【Now or Never 今こそチャンス】

キャリアブレイクからの復職、その後のキャリアに関するインタビュー。
第6回のゲストは、【小崎亜依子さん】です。(以下、亜依子)

—– 大学卒業後、日系大手資産運用会社に入社。大学で専攻した金融工学の知識を活かしつつも、自分は「株でリターンをあげること」にそこまで興味がないのではと感じ、当時注目され始めていたサステナビリティに関心を持つ。折しも夫のアメリカ留学に伴い帯同することを決断。そこから5年間のキャリアブレイクに入る。

なぜ「金融」から「サステナビリティ」に方向転換したのですか。

亜依子:金融って社会の蛇口のように、いろいろな所で水を流す重要な役割を果たしているのに、実社会が非常に遠い気がしたんです。金融に従事していた1996-2000年は、山一證券の破綻や世界的大暴落がありました。でも例えばタイバーツが暴落しても、金融の現場ではタイの人の生活は大丈夫かという視点は皆無で、次はどの株や為替が影響を受けるのかという側面しか追っていないんです。金融はもう少し実社会とつながっていく必要があると感じ、サステナビリティ領域に関心を持つようになりました。

—– 帰国後、日系シンクタンクに入社。その後は、多様な働き方を支援するエージェントや、金融庁でのサステナブルファイナンスの職を経て、現在は大手メーカーの社外取締役、スタートアップ支援団体の理事、そして自身の会社経営等、複数のポジションで活躍中。

キャリアブレイクからの復職について教えてください。

亜依子:アメリカで出産して帰国。長男3歳、長女1歳の時に復職を決意しました。自分の仕事の軸は「社会課題と金融」だと思っていたので、ESG関連の職種に挑戦しました。時期はリーマンショックの前。もしリーマンショック後だったら復職は困難を極めたかもしれません。私がターゲットにしたESGの領域は、当時、今ほど注目されていなかったので、「このポジションは小崎さんしか応募者がいなかった」と採用担当から言われることもありました。復職してすぐの頃は、キャリアブレイク中に、時代も職場も大きく変わっているんだろうなという不安がありました。でも飛び込んでみると、意外と付いていける自分に気付きました。自転車の漕ぎ方を覚えている感覚ですね。しばらく乗っていなかったけれど、体が何かを覚えているという感じでした。

経歴を拝見すると順調に進んでこられたようにお見受けしますが、挫折や苦労を感じた時はありますか。

亜依子:受験も希望通りに進み、就職も超氷河期でしたが大手金融に決まり、順調なレールに乗っていた気がします。専業主婦になって、一旦そのレールから降りることになり、正直ショックでしたし、『小崎さんの奥さん』と見られることに違和感を覚えたこともあります。一方、アメリカでは、「亜依子はどう思う?」と私自身を見てもらえる環境があったので、次第に専業主婦をポジティブに捉えられるようになっていきました。良い意味で自己を持つことができたので、復職時は、「ポジションに拘らないので、子供優先で仕事をしたい」と堂々と会社に言えたのを覚えています。最初は張り切りすぎて、突発性難聴を発症する等、体調不良にもなりましたが、周囲の理解もあり、今に繋がっていると思います。

30-40代の読者へのメッセージ

亜依子:復職支援に従事していた時、皆さんにお伝えしてきたのは、「時給の仕事であっても、常に上を目指そう。働く時間を増やすのではなく、時給単価を上げることに集中しよう」ということ。時給1000円スタートでも1500円-2000円を目指していこう、将来的に単価が上がる可能性を見極めながら、例えばスタートアップで職を探す等、時代を捉え、自分自身もスキルを上げながら進もうというアドバイスをしてきました。いろいろな人の人生を見てきて思ったのは、目の前に来たチャンスを好機と思うか思わないかが鍵になるということ。断る理由はいくらでも探せるけれど、そこで一歩踏み出した人の方が、その後、希望した未来に近付いていると思います。

インタビューを終えて

インタビューを通して、改めてキャリアアップに必要なものを明確に整理できた気がしました。➀目の前のチャンスを掴む、➁出会いやご縁を大切にする、➂自分のキャリアの軸を持つ(亜依子さんは「社会課題と金融」)、➃時給単価を上げる努力をする(スキルアップ、市場トレンドの先取り)。一本筋の通った潔さと、温かくも鋭い観察眼、順調に見えるキャリアップの裏で人一倍された努力、そして一瞬一瞬を楽しむ前向きさを感じさせていただいた素敵なインタビューでした。ありがとうございました!

明るく前向きであることと真の強さを感じさせていただきました。
それが亜依子さんの魅力だと思います。ありがとうございました!

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