【仕事、育児、家事、介護の日常の中で、キャリア(生き方)の悩みを安心して話せる安全基地はありますか?】
『キャリアは生き方』をテーマに、キャリアブレイクから復職・活躍している方々のインタビュー記事を本ブログに投稿させていただいていますが、時々Coffee Breakと題して、私の日常での気付きをお伝えするコラムを書こうと思います。
今回のテーマは、【自分の気持ちを安心して共有できる安全基地】です。
読者の皆さんは、今まさに、仕事、育児、家事、介護等に追われる日々を送っているのではないかと思います。30 – 40代の頃の自分を振り返ると、分刻みの毎日に疲弊しながらも、子供の為に自分の歩みを止めることができなかった、自分で自分を奮い立たせて必死に頑張っていた気がします。当時は、➀体調を崩して学校に通えなくなった娘に寄り添うことと、➁家計を支える大黒柱としてのプレッシャーにがんじがらめになっていて、体調含めた自分自身のことやこれからのワークキャリアを考えている余裕はありませんでした。
その中で一番苦しかったこと、それは、➀仕事に関して、社会や同世代から取り残されている感覚があったことと、➁生活については、私の直面している悩み(子供の不登校)に心から寄り添ってくれる人を長い間見つけられなかったこと、つまり仕事も生活もいつしか孤独の中にあって、安心して悩みを打ち明けて、前を向く勇気をもらえるような安全基地がなかったことだと、今になって思います。相談にのってくださる方はいましたが、もしかしたら自分自身が追い込まれていて、周囲のアドバイスに耳を傾けられないところまで来ていたのかもしれません。
2024年2月。ご縁あって、薄井シンシアさんが企画された食事会に参加させていただきました。ほぼ皆さんと初対面にも関わらず、その会は私にとって、不思議と安心して境遇を話せる、且つ参加者の皆さんの意見やアドバイスが心に響く場所でした。苦しかった当時、私が求めても辿り着けなかった安全基地がそこにあった気がしました。
『キャリアは生き方の会』と称したこの集まりは、毎月開催され、次のような方々が集まります。
◆ 40 – 60代:子育てに専念したキャリアブレイクから復職、更に管理職として活躍する方々
◆ 20 – 40代:子供との時間を大切にするためにキャリアブレイクを取得していいのか、復職したい時に思い通りのキャリアを描けるのか等の悩みを抱えている方々
様々な年代の、様々なバックグラウンドを持つ方々が参加して、悩みや経験を相互共有し、そこから一歩前進する勇気を持って各々帰路に着く、そんな会です。私が30 – 40代の一番苦しい時期に、この会や仲間に出会っていたら、現在に辿り着くまでの過程は、あれ程の孤独を感じずに済んでいたかもしれません。
その人の悩みはその人にしかわからないかもしれないけれど、自分の思いを正直に吐き出せる場所、話を聞いて一緒に考えてくれる人の存在が安心に繋がることは確かだと思います。誰にでも【安全基地】は必要です。孤独じゃないと感じられるだけで、前を向く力が湧き上がってくる、そんな気がします。
この会に参加させていただく中で、私が毎回感じるのは、自分に合った【安全基地】を探すのも一つですが、仲間で創り上げていくこともできるということです。シンシアさんが一人一人と向き合って築いてきた関係性を、参加者である私たちも紡いでいけば、安全基地の輪は大きくなっていく、そう思っています。
年代や置かれた状況によって感じ方も様々だと思います。50代である私自身はというと、人生少し先を歩く先輩として若い皆さんにアドバイスするというよりは、自分が歩んできた人生を皆さんに共有させていただく中で振り返り、時に良く頑張ったねと自分を褒め、更に未来に向けて自分を励まし奮い立たせる、毎回そんな刺激をいただいています。
私が毎月インタビューさせていただく方々は、この会の仲間です。キャリアブレイクの壁も打ち破り、どんなことがあっても諦めず進む力強い仲間の生き方を、本ブログを通して、これからも伝えていきたいと思います。
★ 様々なことが便利になる一方、心は迷い複雑化する現代。常識やマニュアルでは解決できないことがたくさんあります。だからこそ、少し先を歩く人生の先輩や同じ悩みを抱える仲間の生きるロールモデルから得られるヒントと勇気は大きな力になると思います。孤独じゃない、そのことはどうか忘れないでください。

