【人生において最も幸福を感じる年齢は何歳?】
2024年は皆さんにとってどんな一年でしたか。
私にとっては、変化と挑戦の年でした。年の瀬に自身のワークキャリアに関する驚きのニュースが舞い込んできて、「来年はどうなるんだろう」という一抹の不安を抱きつつ、一方で、自身の内なる好奇心と挑戦への期待は膨らんでいました。変化と挑戦は、外的な力によりもたらされることもありますが、自分自身が引き寄せることもできます。私にとって正に50代は、新たな挑戦のフェーズであり、【インプット/アウトプットのお年頃】だと思っています。
50代になって子育てが一段落し、自分自身と向き合う時間が増えた時、今までできなかったことに全力で挑戦したいという想いが湧き上がってきました。過去に叶わなかったことへの挑戦もありますが、このまま人生終わったら絶対に後悔するだろうという想いがありました。その一方で、50代は若い頃のように、心身共に柔軟に動くわけでもない。忍び寄ってくる「老いや衰え」から目をそらすこともできない。前進と停滞と上手く付き合っていくと共に、今まで自分が積み上げてきたことを若い世代に還元していくフェーズに入ったと感じます。そこで、今までの経験を還元していく自分を思い描いた時に、今のままでは足りないという思いが浮かびました。周囲に貢献していくには自分をブラッシュアップする歩みは止められない。つまり私にとっての50代は、インプットとアウトプットを同時進行する年代なのだと思います。
先日、興味深い調査結果を見つけました。米国のダートマス大学のデイビッド・ブランチフラワー教授による『人生の幸福度と年齢の関係に関する調査』です。世界132ヵ国で実施されたこの調査からわかったことは、人生の幸福度は18歳から下がり始め、先進国で47.2歳、途上国で48.2歳の時に下降の底辺に到達。そこからU字回復を辿り、80歳で幸せのピークを迎えるというものです。
48歳で訪れる幸福度の底辺は、ある意味、キャリア(生き方)の転換期でもあると感じます。前半の18-48歳は、若さと希望に満ち溢れた上昇志向の下、仕事に邁進する【ワークキャリア】、後半の48歳以降は、スキルや経験もある程度積み上がり、子育ても一段落、定年のステージもありますから、社会貢献含めたセカンドキャリアを考える【ライフキャリア】と言えるのではないでしょうか。つまり50歳前後は人生の目的の中心が【ワーク】から【ライフ】に徐々に移行していく分岐点。知識や経験を我武者羅にインプットしていたフェーズから、積み上げたものを誰かに還元、周囲に貢献するPay it forwardのフェーズに辿り着く年代なのだと思います。正に、恩返しならぬ【恩送り】のフェーズです。
2025年、私は既にワークキャリアで大きな変革がもたらされることがわかっています。そこでも新たな挑戦が待っています。一方、ライフキャリアはというと、➀薄井シンシアさん主催の「キャリアは生き方の会」の一員として、また日経xwomanアンバサダーとして発信することで誰かの力になること、そして、➁自分の夢であったカナダの大学に挑戦することが目標です。といっても、シングルマザーで、子供の海外大学費の重責もある中、今はまだ100%自分に投資できない事情もあります。でも思い立ったが吉日、まずは単科受講から始めることにしました。一つずつ進めながら、子供が大学を卒業したら現地に赴き、残りの学科を取得することを目指します。カナダは、私が16歳の時、初めて訪れた異国の地であり、これから挑戦する大学は当時の私が憧れ入学したいと思っていた場所。50代、今からでも遅くはない。いろいろな経験をした今だからこそ見える景色があると思います。やりたいことを思い描いている今は、めちゃくちゃ楽しいし幸せです。80歳が幸福度のピークという調査結果はありますが、それを待たずして幸福度を上げることもできる、そう感じています。これからのインプットとアウトプットが楽しみです。
★ 20代は夢を抱いて恐れなく前進できるパワーがあります。30-40代は、様々なライフステージに立ち、責任と重圧と分刻みのスケジュールに、時に疲弊し、翻弄される年代だと思います。そして50代は、人生100年時代の折り返し地点、これから幸福度を最大限に高める為に、人との出会い、夢への挑戦、新しい世界の開拓を進められる年代だと信じています。皆さんは今、どのステージに立ち、これからどのように進んで行きますか。

