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こんにちは、Sachikoです。
英語を「話せるスキル」で終わらせず、どのようにキャリアにつなげ、人生を豊かにしていくのか。
このブログでは、英語を軸に自分らしい道を切り拓いてきた方々の経験や挑戦を通して、読者の皆さまに新しい視点やヒントをお届けしています。
今回ご登場いただくのは、Salesforce、Nike、Richemont、Uberといったグローバル企業で採用と人材戦略をリードしてきた新村見二さん(Kenjiさん)です。
10年以上にわたり、「Talent Architect」として企業の成長と人材戦略を支えてきたKenjiさんは、2026年夏にキャリアブレイクを経験。その後、採用戦略や組織づくりを支援するHolomua Labを創業されました。
香港で育ち、グローバルな環境でキャリアを築いてきたKenjiさんに、英語との出会い、外資系企業で活躍するために必要な力、そしてキャリアブレイクを決断した理由について伺いました。

香港で育ち、日本で進学 英語との出会い
Kenjiさんは高校卒業まで香港で過ごしたバリバリの帰国子女です。
小学校2年生までは中国語で教育を受け、その後インターナショナルスクールへ進学。大学進学を機に日本へ戻り、青山学院大学で英文学を専攻しました。
「英語より苦労したのは日本語でした。見た目は日本人なのに、なぜ日本語ができないのかと周囲に思われることもありました。」
異文化の中で育った経験は、その後のグローバルキャリアの土台となります。

人事との出会いが人生を変えた
大学時代、偶然出会った外資系投資銀行の人事責任者との会話が、Kenjiさんの進路を大きく変えました。
当時のKenjiさんにとって、人事は「採用窓口」というイメージしかありませんでした。
しかし、その人事責任者から聞いたのは全く違う話でした。
「人事は経営の右腕になれる。会社の未来を作る戦略的な仕事なんだ。」
この言葉がきっかけとなり、まずは採用を学ぼうと考え、新卒でエグゼクティブサーチ会社へ入社します。
ここから、人材と組織づくりを軸としたキャリアが始まりました。
Salesforceで学んだ「人生があってこそのキャリア」
その後、グローバル企業で経験を重ねたKenjiさんですが、最も大きな転機になったのはSalesforceだったと言います。
「それまでの私は、とにかく成果を出すことが最優先でした。」
ところがSalesforceでは、それまでとは違う価値観に出会います。
「キャリアは大切です。でも人生という土台があって初めてキャリアが成り立つ。そう教えてもらいました。」
ちょうど子育てが忙しくなった時期でもあり、社会人としてだけでなく、一人の人間として成長するきっかけになったそうです。

外資系で活躍するために本当に必要な力
帰国子女で英語が堪能なKenjiさんですが、外資系企業で成功するために重要なのは、必ずしも語学力だけではないと言います。
「グローバル環境では、日本の常識が世界の常識とは限りません。」
重要なのは、多様な価値観を受け入れながら、
- 意見を統一すべき場面
- 多様性を残すべき場面
を見極める力です。
たとえば各国の法律や採用慣行については、それぞれの違いを尊重すべきです。
一方で、会社として発信するメッセージや価値観については、世界共通の言葉で語る必要があります。
「何を合わせるべきで、何を合わせる必要がないのか。その判断力こそが大切だと思います。」
日本人の強みと課題
グローバル企業で働く中で感じた日本人の特徴についても伺いました。
Kenjiさんは、日本人の強みを
「1から10に育てる力」
だと語ります。
リスクを丁寧に洗い出し、品質を高め、仕組みを整える。
そうした実行力や完成度の高さは世界でも評価される強みです。
一方で課題は、
「ゼロから1を生み出す初速の遅さ」
だと言います。
海外ではまず世の中に出し、フィードバックを受けながら改善していく考え方が一般的です。
「完璧になるまで待つより、まず始める。」
そんな発想が今後ますます重要になるのではないかと語ってくれました。
キャリアチェンジで成功する人の共通点
採用のプロとして数多くの転職を見てきたKenjiさん。
キャリアチェンジに成功する人には共通点があるそうです。
それは、「成功の定義を更新できること」
前職の価値観に縛られ続ける人は、新しい環境に適応しにくい。
反対に、「ここでは何が成功なのか」を柔軟に再定義できる人は、新しい組織にも自然と溶け込んでいくと言います。
「過去と比較し続けるのではなく、新しい考え方を受け入れる姿勢が大切です。」
キャリアブレイクを選んだ理由
2026年夏、Kenjiさんは次の仕事を決めずにUberを退職しました。
理由はシンプルでした。
「キャリアの成功よりも、人生の成功を考えたかった。」
管理職として責任が増える中で、家族との時間は確保できているようで十分ではない。
そんな違和感を抱くようになったそうです。
「気がつけば、人生よりもキャリアが優先になっていました。」
そこで思い切って立ち止まり、子どもたちとの夏休みを過ごし、自分自身と向き合う時間を持つことにしました。
「決断した瞬間、不思議なくらい心が穏やかになりました。」

人生の中にキャリアがある
インタビューの最後に、キャリアブレイクを考えている人へのメッセージを伺いました。
その中で最も印象に残ったのが、この言葉です。
「キャリアの中に人生があるのではなく、人生の中にキャリアがある。」
介護、育児、留学、駐在同行、リスキリング。
キャリアブレイクの理由は人それぞれです。
でも、その時間は決して空白ではありません。
振り返った時に、必ず人生の財産になる。
Kenjiさんの言葉には、実際に立ち止まり、自分自身と向き合った人だからこその説得力がありました。

学び続けることができれば50代でもキャリアアップのチャンスはある
50代からのキャリアアップについて伺うと、Kenjiさんは「年齢は決して大きな制約にはならない」と力強く語ってくれました。
「50代の方にも、もちろんチャンスはあります。年齢は思っているほど関係ないと思うんです。実際に薄井シンシアさんを見ていても、それを強く感じます。常に学び続ける姿勢を持ち、これまで積み重ねてきた経験に自信を持ちながら前に進んでいく人は、年齢に関係なく活躍できるのではないでしょうか。」
さらにKenjiさんは、シンシアさんのキャリアに対する向き合い方にも大きな刺激を受けたといいます。
「シンシアさんは、何歳になっても自らキャリアのハンドルを握り、自分の意思で道を切り拓いています。その姿を見ていると、『キャリアは年齢で決まるものではない』と改めて感じますし、本当にすごいなと思います。」
年齢を理由に可能性を狭めるのではなく、学び続ける姿勢と挑戦する気持ちを持ち続けること。その大切さを改めて考えさせられる言葉でした。
あとがき
私自身、キャリアやキャリアブレイクについて発信する中で、「レールを外れること」への不安を抱える方々に数多く出会ってきました。
しかし、Kenjiさんのお話を伺って改めて感じたのは、人生は決して一直線ではないということです。
立ち止まることも、方向転換することも、時には走るペースを落とすことも、すべて人生の大切なプロセス。そして、その経験の一つひとつが、次のキャリアをより豊かで意味のあるものにしてくれるのだと思います。
皆さんは今、どのような「成功の定義」を持っていますか。そして、その定義は今の自分に本当に合っているでしょうか。
Kenjiさんの言葉が、そんな問いについて考えるきっかけになれば幸いです。
そして何より印象的だったのは、「完璧を待つより、未完成のまま一歩出て、修正し続けて正解を作っていく」と語っていたKenjiさん自身が、その言葉を体現されていたことです。9月に実施したインタビュー直後に独立への準備を着実に進め、Holomua Labの立ち上げを実現されました。社名のHolomuaはハワイ語で「前進」という意味だそうです。
完璧な準備を待つのではなく、まず一歩を踏み出しながら学び、成長していく。その姿勢こそが、グローバルな環境で培われたKenjiさんらしさなのかもしれません。
新たな挑戦のスタートを切られたKenjiさんに、心から拍手を送りたいと思います。 👏👏👏
Kenjiさんのプロフィールをご覧になりたい方はLinkedInのプロフィールをご覧ください。
Kenjiさんの会社Holomua Labのウェブサイトはこちらです。
